よく食事に行くと「早く食べなさい‼」と子どもに言っているのを見かけます。
もちろん様々な理由があるかと思いますが、、、
今回は歯科的な立場から、
「なぜ、子どもは食べるのに時間がかかるのか?」を
説明していきたいと思います。
まず、永久歯と乳歯の大きさの違いの1つに
臼歯の数があげられます。
子どもには臼歯の数が大人の半分の計8本しかありません。
奥歯の働きの1つに「咀嚼(そしゃく)」というのがあります。
その咀嚼するための咬合力というのが、大人が50㎏に対して
子どもは10㎏、すなわち1/5程度しかないのです。
当然、大人よりやわらかいものしか咀嚼できませんし、
時間がかかりますよね。
ここで急かせて食事をさせてしまうと、あまり咬まずに食べる習慣がついてしまい、
やがては「誤嚥」につながってしまいます。
三つ子の魂百まで、と言いますが、
この時期に誤学習してしまうと、なかなかその習慣を
取り除くことは大変です。
みなさん、お分かりいただけましたでしょうか。
子どもの食事を温かい目で見てあげてください。
山田 武史